こんにちは。皆さんと比べたら“超”のつくアナログ人間ではありますが、
皆さんの日々の生活に必ずやお役立ちしたいと意気込んでいる、
ヒューマンコンサルタント兼パーソナルトレーナーの町田(まちだ)です。
さて、筋トレが引き起こすマジックとして
前回は②の『脳内で脳由来神経栄養因子「BDNF」が増え「脳」が変わる効果』について
お伝えしました。
今回は③の『筋トレが「睡眠」の質を高める効果』についてお話ししたいと思います。
筋トレには「睡眠の質」を高める効果がある!
あなたはそう聞いてどう思いますか?
ぐっすり眠れたのは疲れたからでは?
筋トレによって疲れたからじゃないのか?
無論、それもあるでしょう!
しかし、それだけではなく科学的な根拠があるのです。
眠りには大きく分けて、「浅い眠り」と「深い眠り」があります。
浅い眠りの時は夢を見ます。
脳が覚醒時より強く活動しています。
この浅い眠りを「レム睡眠」といいます。
逆に、深い眠りを「ノンレム睡眠」といいます。
就寝後ほどなくしてこのノンレム睡眠に入り、浅い眠りには90分で移行します。
この深い眠りと浅い眠りは寝ている間に交互に繰り返していますが、さらに詳しく分類しますと
①入眠潜時
②レム睡眠(浅い眠り)
③ノンレム睡眠ステージ1
④ノンレム睡眠ステージ2
⑤ノンレム睡眠徐波睡眠
に分けられ、①から⑤にいくに従い眠りが深くなっていきます。
そして睡眠構造の度合いで睡眠の質の良し悪しが判断され、特に深いノンレム睡眠である徐波睡眠が多くなることで深く眠れると言われています。
そしてこの睡眠の質は年齢がかさむごとに低下していき、①の入眠潜時が長くなり、③④の浅いノンレム睡眠(ステージ1,2)が増え、⑤の深いノンレム睡眠徐波睡眠が減っていくという特徴がみられるようになります。
上記の特徴が顕著になってくるために、年齢がかさむと寝つきが悪くなり、睡眠時間はあるのに熟睡ができないと訴える人が増えてくるのです。
ところが、筋トレと睡眠に関する13ものレビューがマックマスター大学のKovacevicらによる2017年7月の研究で発表されました。
「睡眠の量は増やさないがレジスタンストレーニング(筋トレ)は、睡眠の質を高める」
というものでした。
筋トレを習慣的に行っていくことで浅いノンレム睡眠(ステージ1)を減少させ、逆に深いノンレム睡眠徐波睡眠を増加させることが分かったのです。
また、トレーニングの量に睡眠の質が依存していることも判明しました。
高い総負荷量で睡眠の質に改善がみられ、多い頻度(週3回)とすることで少ない頻度(週1~2回)よりさらに改善されるのです。
筋トレが睡眠の質を改善するメカニズムとは
睡眠中の体温は筋トレを行うことにより上がります。
体温が上昇することで深いノンレム睡眠徐波睡眠を誘発させると言われています。
また、トレーニングを行なうことで心拍数が増加し迷走神経が活性化、そして睡眠時の心拍数低下により睡眠の質が改善されると推察されています。
その他、睡眠の質を改善させるには、トレーニングによる成長ホルモンの増加やグルコース代謝なども効果があると思われます。
このように睡眠の効果があまり感じられないとか、最近眠っても疲れが取れないといった状態にある人は、筋トレワークアウトを週に2、3回、習慣化することで質の高い睡眠を手に入れ、より充実した生活を送って頂きたいと思います。
次回は筋トレマジック④
『筋トレが「不安を解消」する効果』をお届けします。
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筋トレが「不安を解消」する効果!|筋トレ」が引き起こすマジック④