サッカーW杯報奨金にかかる税金は?(第11回)

こんにちは!

税理士の脇田みきです。

 

突然ですが、7月3日の午前3時、あなたが何をしていたか当てましょうか…?(エスパーか)

ずばり、サッカーワールドカップ、日本vsベルギー戦を観ていましたね!

私は前日、税理士会の会合で飲んだにもかかわらず、早め解散となり23時頃寝て3時に起きて応援しました!!

 

2点取ったときには日本の勝利を確信しちゃいましたが、ベルギーは強かった…!日本選手の悔しそうな表情…。

でもなんてカッコいいんでしょう。。『おっさんジャパン』とか言われてたそうですが、どこがおっさん!?カッコいいじゃないの!!顔もカッコいいし体つきもカッコいいし勝ちに貪欲なところも長谷部も大迫も柴崎もあとあと…(ゼーゼー…)。

結果は残念でしたが、たくさんの感動と夢をありがとう!!

 

その前のポーランド戦の最後の10分については賛否両論がありました。私にはよくわからないしここでサッカー解説をするつもりはないのですが、予選落ちと決勝トーナメントに進むかで、何が変わると思いますか?

決勝トーナメントに進む(=ベスト16になる)とそうでないとでは、例えばサッカー観戦できる飲み屋さんの景気に影響が大きくありそうですね。日本が勝ち進めば応援する人達がお店に駆けつけます。渋谷に出動する警備員の数も大きく左右されそうです。

 

そして実は、FIFA(国際サッカー連盟)からの分配金も大きく変わるのです。

予選落ちだった場合でも出場チームすべてにそれぞれ約9億円分配されますが、ベスト16になるとさらに約14億円が分配されます。

9億円が14億円になるのではなく、9億円が(14億円プラスして)23億円になるのです。

これは大きく違いますね。いや、スポーツとして勝って欲しいし、ポーランド戦は負けたけどそれでも決勝に進めてよかったと思うのですが、事実として、結果的にFIFAから日本チームへの分配金は約23億円になったのです!

 

ちなみに、

優勝…約43億円

準優勝…約32億円

3位…約28億円

4位…約25億円

ベスト8…約18億円

ベスト16…約14億円

が、それぞれ出場するだけで必ず分配される9億円に上乗せされます(※今回のワールドカップの場合)。

 

これはあくまでチームへの分配金であり、それぞれの選手が得られる報奨金については不明です。

ベスト16進出した2010年の南アフリカワールドカップの場合は、日本選手23人に対して1,000万円くらいが支払われたと言われているので、2010年大会の分配金が今回より少なかったことを考慮しても、選手に支払われるのはごく一部ということになりそうです。

 

また、FIFAからの分配金だけではなく、スポンサーや各団体から報奨金がある選手もいます。これらの報奨金は「事業所得」になります。

彼らはプロのサッカー選手であり、サッカーで得られる所得は事業所得となるからです。FIFAからの報奨金もその他の報奨金も事業所得の計算上、売上に計上され、所得税がかかります

このあたりの計算方法は、フリーランスシステムエンジニアのみなさんと同じです。そうです、彼らも毎年、確定申告をしているのです。

 

これと比較して、オリンピックでもらえる報奨金について見てみましょう。

今年の冬、平昌オリンピックでも私は大変興奮し、オリンピックの報奨金の税金について書きたいと思ったのでした。(でもその時は確定申告の時期だったので、確定申告の記事を書きました。)

ワールドカップの報奨金と違い、JOC(日本オリンピック委員会)からの報奨金は非課税となっていて、所得税がかかりません。

所得税法第9条1項に、非課税となるものについて列挙されていて(たとえば預金の利息、遺族年金、メルカリで税金!?に書いた「生活用動産の譲渡による所得」など)、そこにJOCからの報奨金についても掲げられています。

 

オリンピックの報奨金は、2014年冬のソチオリンピックまでは金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円でした。

2016年のリオデジャネイロオリンピックから、今年冬の平昌オリンピックも、金メダルが500万円になりました。(銀、銅は変わらず)

でも非課税限度額(ここまでは所得税がかからないよ、という金額)は、金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円のままとなっているので、リオオリンピックからは、金メダル500万円のうち300万円を超える200万円部分については所得税がかかるようです。

報奨金は、東京オリンピックではもっと上がるとも言われています。非課税限度額も上げないと選手がうかばれないなぁと個人的に思います。

 

JOC以外からの、各スポンサーや各事業連盟からなどの賞金は所得税がかかります。

これらの所得は「事業所得」ではなく「一時所得」となります。原則オリンピック選手はプロではなくアマチュアなので、普段、企業に属して給与をもらっていたりします。

「一時所得の金額」は

総収入金額 - その収入を得るために支出した金額 - 特別控除額(50万円)

で計算され、その一時所得の金額を2分の1して、給与所得などと合計して、税金を計算します。

 

たとえば総収入金額が300万円、支出が50万円とすると

300万円 ー 50万円 ー 50万円(特別控除額) = 200万円

一時所得は200万円となり、その半分の100万円をもとに税金を計算します。

 

以上、ワールドカップとオリンピックの報奨金にかかる税金について書きましたが、サッカーやオリンピックを観戦してる間はこんなこと考えてるわけではありません笑。

別に税理士だからって、お金のことばかり考えてるわけじゃないのです。純粋に心からスポーツを応援をしています。

2年後の東京オリンピック、そして4年後のワールドカップの「半端ないニッポン」を観たいですね!!