こんにちは!初めて寄稿します、ファイナンシャルプランナーの田熊遵子(たくまじゅんこ)と申します。
お客様の家計設計、資産形成のアドバイザーとして、豊かな生活をプランニングするお手伝いをしております。ラーメンを愛してやまない、
ラーメンマニアでもあります(笑)。
今回は、システムエンジニアの方からいただいた質問に答えていきたいと思います。
システムエンジニアからの質問
SEが正社員からフリーランスに切り替えた場合、個人事業主としての社会保険、税金などの請求額がすぐわかるようにしたいので、目安の金額を教えてほしいです。
また、フリーランスに切り替える場合、年収(委託料)がどの程度であれば、正社員を続けているよりもメリットがありますか。
SEは、正社員からフリーランスに転身した場合に、年収が1.5倍〜2倍などに跳ね上がることも多い職業です。収入とともに増加する社会保険料や税金の金額についても、気になる方は多いでしょう。
残念ながらファイナンシャルプランナーは、税金などについてはお話できません。その代わりに、収入や資産形成に関する考え方についてご紹介しますね。
フリーランスSEになるかは、年収だけの問題ではない!
いきなり質問をぶったぎってしまいますね。
2018/4/20付日本経済新聞 朝刊にもこんな記事がありましたが、
フリーランス「満足」7割 年収は200万円未満6割
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO29587000Z10C18A4EE8000/
正社員とフリーランスのどちらがいいかは、金銭面の話だけではないです。
正社員は、会社に守られている存在です。だから、何かの理由で仕事ができなくなっても、休職なら健康保険から傷病手当金が出たり、失業なら雇用保険から失業手当が出たりします。
でも、個人事業主になった瞬間に、失業という概念がなくなってしまいます。守ってくれる人がいなくなるんですよね。
会社員であることのメリットは、個人では絶対につくれないです。
会社はあなたにしてくれていることは、雇用を約束すること、保険料を負担すること、経費を払うことなど、多岐に渡ります。
個人事業主になると、確かにあらゆる費用を経費で落とせるかもしれませんが、経費を払っているお金も自分のお金です。結局、全部自分で払ってるんですよね。
そこまでしてもやれる、という自信と気合がありますか。
仕事が回る目処が立ちますか。
正社員か、フリーランスか、白黒つけなくてもいいと思います。
会社の既定にもよりますが、会社に在籍しながら個人事業主としての業務をやらせてもらったり、副業として個別案件を受けて、収入を増やしていくという選択肢もありますね。
つまり、あなたのバックボーンが見えないと、金額面だけでのアドバイスはできないんです。
正社員になっている会社がどれくらい手厚いのか、それともブラックなのか。
それから、自分がまったく仕事ができなくなっても大丈夫な状況を整えられているかどうか。
例えば、親御さんがそれなりにご裕福で実家に帰れば生活できるし、仕事もなんとか続けられるっていう状態だったら、独立しちゃいなよって思います。
若者にお金がなくて高齢者にお金がある時代ですから、「あるスネはあるだけかじれ」というのが私の持論(笑)。
だけど、何も頼るところがなくて、反対に親御さんの面倒を見ているような状況だったら、自分の最後の砦である正社員としての立場を残しておいたまま、副業で収入を増やした方がいいでしょう。
個人事業主の厳しさばかりを伝えてしまいましたが、あなた自身がそれでも独立して、一人親方でやりたいと思うかどうか、です。
もっと言うと、あなたの夢をどこに置くか。
あなたの夢は何でしょうか。
夢が見つかれば、そこに一番近づける最短ルートを探っていけばいいだけです。
できるかできないかではなく、何かしたいか。そこから考えた方がいいですね。
資産形成の基本は「あなたがどうなりたいのか」
フリーランスSEになって収入が増え、資産の増やし方が気になる方も多いと思います。
資産の何%を運用に回すか、どの商品で運用していくか、ベストな回答は人それぞれで異なります。
まずはじめのコンサルティングでお客様に伺っているのは、「あなたがどうなりたいのか」です。
つまり、「あなたは何をしたいのか?」「あなたはどういう生活をしたいか?」ということです。
人によって物事の優先順位は違います。
例えば、まったくお洋服なんて買わなくていいし、外食もしなくていいし、生活費を切り詰めることが本当に楽しい!という人もいれば、月に5回は飲みに行かないと気が済まない!って言う人もいますよね。わたしもお酒を飲まなければもっとお金は貯まっていると思います(笑)。
資産形成も一緒で、その人の優先順位によって、資産形成の方法や金額が変わってくるのです。
あなたにとって、一番大事なものは何でしょうか。
人生は、お金を貯めるためにあるわけじゃなくて、楽しむためにあるものです。
だから、存分に楽しめるように、資産のバランスをベストな形にたどり着くようにお手伝いするのが、わたしができることだと思っています。
ちなみに、正社員だからこそできる運用方法としては、会社の信用を利用して、お金を借りて投資するスタイルのものです。不動産投資や太陽光投資などが代表的ですね。
また、多くの会社にある財形貯蓄制度は非課税枠があるので人気ですが、増やすという面では力不足です。資産を増やしたい方は、他の商品で運用していくといいでしょう。
資産運用は、直近の3年〜5年で必要なお金でやるのはおすすめしません。
長期で置いておけるお金で運用するのが基本です。
だからもしガツンと値が落ちてしまっても、ほっとけばいいわけです。
20代ならお金が必要になる60歳までには約40年もありますからいいですよね。
落ちっぱなしの経済はないですから、わたしは落ちてる間は逆に「ラッキー」と思って、資金をどんどん入れていってますよ。
貯金が好きな方もいらっしゃいますが、今の3,000万円と将来の3,000万円の価値が一緒がどうか、わかりませんよね。日本がこれだけ借金抱えている状況で。
だったらどうすれば?これ以上は、直接お話したときにお伝えしますね。
貧乏主婦から独立系ファイナンシャルプランナーへ
私は元貧乏主婦で、結構必死にやりくりしながら暮らしてきました。
たまたま近所のスーパーで、目の前に並んでいたおばちゃんがレジで株主優待券を出したのを見て、100株で10,500円の格安株式を購入したのが、個人投資家としてのスタート。
株をやってる人は身の回りにいなかったので、雑誌の「ダイヤモンドZAI」を買って読んで、少しずつ自分の貯金を入れながら、本格的に資産運用を始めました。
そんな小さなスタートから12年、あらゆる商品を運用してきました。
私のポリシーとして、自分がやってきていない資産運用については話しません。
だって私は評論家ではないですから。
ご縁があって、ヤクルトレディから保険会社に転職して、最初に保険を契約したのはママ友だち。
みんな、「◯◯(保険会社名)の保険だから」ではなく、「遵子が言うなら」と、契約してくれました。
だからかもしれませんが、個人の資産形成をお手伝いする方が好きです。
個人の意識を変える方がお金にならなくても楽しいです。
私がお金に関して情報弱者だったからこそ、少しでもお金に関する情報や意識の底上げをすることに、充実感があるのかもしれません。
あとは、どれだけ実践してきたか、だと思います。12年前の私が今の私に会っていたら、資産形成のスピードはさらに早まっていたと思います。それくらい赤字は食ってきました。
情報弱者だったけれど、そこから資産形成がちゃんとできたこと、自分で資産運用を実践しているからこそ、こうやってやってきたよって話してあげられることが、私の強みだと思っています。
コンサルティングは、人生相談になるケースが多いかもしれません。「あなたはいったい何がしたいの?」から始めますから。
ただお金増やしたいんです、だったら、自分で何かすればいいと思います。
でも、お客様には何か叶えたいものが絶対あるはずで、でも何か不安な要素もあるわけで。
私の仕事は、お客様が「どうなりたいのか」っていうのを聞いて引き出して、適切なものに着地させる感じです。
私はこの4月に独立しましたが、「好き」を仕事にするようになってから、ストレスが本当になくなりました。
どんな商品を売るにしても、クライアントさんからお金をもらってる、という意識があるので、自分が「本当にこの人達の役に立ちたい」っていうところで仕事できるのが楽しいですね。
仕事をしていて感じるのは、現状満足したら人間終わるってことです。
満足したら成長が止まりますから。「これでいいや」って思うと、人間はよどんじゃいますよね。川は流れてるから清流なわけで、池はよどんでいる。これと一緒です。
だから、自分を動かし続けることが大事だし、自分を動かし続けるモトみたいなものをちゃんと持ってると大丈夫かな、と思います。
フリーランスSEの資産形成相談に乗ります
最初の質問からは大幅にそれてしまいましたが、収入や資産形成に関する考え方をご紹介させていただきました。
正社員でいるか、フリーランスになるか。
金銭面のみで判断することは難しいということです。
まずはご自身が『どうなりたいのか』を決め、
その後に『そのためにどうしたらよいのか』を
都度、専門家に相談できる環境を整えることがよいでしょう。
人から決められた目標では、動く原動力にはなりません。自分で決めることが大切だと思います。
資産形成のコンサルティングも随時行っておりますので、必要な方はご相談くださいね。
お互い、人生を楽しんでいきましょう♪
まとめ
- 正社員とフリーランスのどちらが良いかは、金銭面だけで判断するのは難しい。
- 現在の経済力や会社での状況、将来の夢や計画などから総合的に判断した方が良い。
- 大切なのは、あなたが何をしたいか。将来的にどんな生活を送りたいか。そして自分で選択して決めること。