今回は購入編です。
購入は、賃貸で見られる審査項目に付加される形とも言えますので、
賃貸編を先に読まれると良いかと思います。
20代30代の購入検討で知っておきたい600万円以上の損を防ぎ方と、
夫婦円満が続く購入準備に特化した不動産コンサルティング会社を経営しております嶌田(しまだ)です。
前回の記事で、賃貸での審査が基盤になっていることは申し上げました。
その審査の基盤を、購入時には具体的にどのように影響しているのか?
どのようにしておくと良いのかをお話させて頂きたいと思います。
とは言いましても、おひとりずつ状況が違うものです。
状況を抜かした答えは、人によっては間違いを引き起こしてしまいます。
どなたにもご迷惑が掛からないよう、
ここでは『考え方』のご提案となりますことは、
予めご容赦頂けますと幸いです。
さて、賃貸編でも申し上げましたが、
購入も『借りることで成立する』取引です。
今回は、お部屋ではなくお金ですね。
どういうことで不利になるのか?
記事の題名、賃貸と同じではありますが、
この題名の根源は購入におけるお話です。まずは、結論から。
借りることの不利の解消は、
貸す側が行政や政治と繋がりがる立場の視点を知り、
対策をしておくということです。
購入の場合の相手は金融機関です。
サラリーマンであれば、市役所・区役所の納税課で課税証明書を、
なんの準備もなく取得すれば良いだけの話です。
ただ、フリーランス・個人事業主・経営者は気を付けなければなりません。
金融機関の審査は、収入ではなく所得(純収益)の金額だということです。
フリーランス、独立起業される方は、
節税効果が大きくなることから手元に残るお金が多くなることも特典の一つだと考える方が多くいらっしゃいます。
でも、よく考えてほしいのは、節税は収益が少ない人である、
仕事ができない不安定な人の証明を、行政という公的機関に提出している行為だと言うことです。
金融機関は、こう考えます。
昔はどこの地域であっても、公務員と同じくらい堅く、地位の高い職業でしたからね。
今は、地域によって評価は違う時代ですね。
さて話を戻しましょう。
節税は、不安定な暮らし、稼ぎであることに変わりのない
『自分の食い扶持(ぶち)は自分で稼いでいる』方々ですので、
とても必要な行為だと一経営者として、私も賛同しています。
ただ、公的機関は厳しいんです。
納税額の算出元になる金額である所得額で貸出金額を判定しなさい、と。
銀行などの金融機関は経済情勢、政治的な影響も大きく受けていることも事実であり、国から見放されては存続維持も難しい立場にあります。
つまり、国民の三大義務の一つである『納税』が絡んでいるんです。
お金は、国が責任をもって発行しているもの。
金融機関は日本銀行からお金を借りて、一般の方などにお金を貸すビジネス。
そこから考えると、果たしている義務以上のお金を貸すリスク・・・
想像できますでしょうか?
これが、貸す側の視点と立場、思考です。
普通に一般の方が住宅ローンの組んでいますが、意外にも『世間』と対峙する仕組みになっています。
どう対処していけばいいのか?
購入には計画が必要だということが、最もお伝えしたいことです。
提出書類から考察していきましょう。
フリーランスや自営業の方は3年分、フラット35という住宅ローン購入には2年分の確定申告書の添付が必要になります。
簡潔に言えば、購入時期の目処を付けておいて、いざという時に思うがままに事を進められる準備をしておきましょう、ということです。
相手の出方がわかる勝負ほど簡単なものはありませんからね(笑)
自宅の購入というプライベートのことではありますが、どの時期までにどこまでの収入が必要なのかを考えておくわけですから、これは事業計画とも言えます。
仕事も家庭も計画がなければ、助走もできないし軌道に乗っているかもわからないので、いつしか自分の立ち位置も道も見失っている可能性が出てきてしまいます。
これは避けたいものです。
フラット35というローンプランを深く知っていると、ここまでの文章に違和感を持つ方もいるかもしれません。
『節税をしない形にしなくても住宅ローンは借りられる!』と。
それも一理あります。
けれど、実際に買う時の金利や金融機関ごとの特典の魅力の理由によってはフラット35ではない方が損のないことも考えられます。
現実の話、5~6年前は今とは違っていたのですから。
これからは、めまぐるしく状況は変わってくることは目に見えた話です。
今の『答え』は未来の間違いになることは、世の中に溢れてくるでしょうね。
借りたい金融機関の審査基準が確定申告書の作り方一つで否認されて嬉しいですか?
自分の食い扶持を自分で稼ぐ状況の人間に必要なことは、リスクに備えられる自分であることだと、経営者として断言させて頂きます。
フリーランスになるということは、自分株式会社の経営者なるということです。
私は、元転職エージェントです。
だからこそ、元転職エージェントとして不動産のプロの見地からのアドバイスです。
長文にお付き合いくださりまして、誠にありがとうございます。